東京の家賃6万円の部屋で3年暮らして気づいたこと
都内で家賃6万円の1Kに住んだ3年間。初期費用38万円、更新料1.2ヶ月、駐車場別。実質いくら払っていたのか、すべて計算した。
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約1550語
2026/4/1
東京で家賃6万円の部屋に住んで3年。正直に言うと、最初は「6万円なら安いもんだ」と思ってた。
入社2年目、23歳。会社は品川。実家から通えなくなって、一人暮らしを始めた。不動産屋に「予算6万円」と言ったら、笑われた。「品川周辺で6万だと...ちょっと厳しいですね」。結局、大崎の1K、築30年、18平米を見つけた。駅から徒歩9分。6万円。
内見した時の第一印象は「狭い」の一言。玄関を開けるとユニットバスが見える。キッチンはコンロ2口だけど、実際に使えるのは1口。冷蔵庫を開けると壁にぶつかる。でも「6万円だし」と自分に言い聞かせて契約した。
その時、不動産屋が言った。「初期費用は38万円になります」。は?家賃6万円の部屋の初期費用が38万円?6ヶ月分以上じゃん。
この記事は、その部屋で3年暮らしてわかった「東京の家賃6万円」の本当のコストを、全部計算したものだ。俺が払った金、失った時間、諦めた快適さ。全部書く。
使い方
3年間で俺が払った金額を全部出す
家賃:6万円×36ヶ月=216万円
管理費・共益費:3,000円×36ヶ月=10万8,000円
駐車場:なし(自転車置き場月200円=7,200円)
更新料:6万円×1回(2年目)=6万円
火災保険:2万円×1回(3年更新)=2万円
保証会社利用料:初回1万円+更新5,000円×2回=2万円
鍵交換・清掃費(退居時):3万5,000円
合計:240万4,200円
月平均:約6万6,800円
家賃6万円だと思ってたら、実質6万7,000円近く払ってた。この差、年間で8万円。3年で24万円。決して無視できない。
初期費用の内訳も見てほしい。
敷金:6万円(退居時に5万円返金、1万円は原状回復費で引かれた)
礼金:6万円(帰ってこない)
仲介手数料:6万4,800円(家賃1ヶ月+消費税)
保証会社初回:1万円
火災保険(2年):2万円
鍵交換:1万5,000円
清掃費(退居):3万5,000円
前家賃:6万円
日割家賃:約3,000円
合計:32万2,800円(敷金引く前)
敷金引後の実質負担:27万2,800円
家賃6万円の部屋に引っ越すだけで27万円かかる。これを「敷金礼金」という名前で取られる。そして退居時にまた3万5,000円取られる。
東京の家賃と地方の家賃を比較すると、同じ6万円でも中身が全然違う。俺の実家(福岡)なら6万円で築15年の2LDK、専用駐車場付きが借りられる。東京だと築30年の1K、18平米。
3年間で気づいた「6万円の部屋」のリアル
夏は地獄だ。西向きの窓、断熱材は化石レベル。7月8月は室温が35度を超える。エアコンをガンガンにしても30度以下にならない。電気代が8月に1万8,000円になった。冬は逆に寒くて、暖房をつけても窓际は冷え切ってる。結露でカビが生えた。
隣人の生活音が全部聞こえる。テレビの音、電話の声、ドアの開閉。深夜に帰ってくる足音。防音性なんてないに等しい。3年間で眠れない日が何日あったかわからない。
キッチンが狭すぎて自炊を諦めた。コンロの前に立つと冷蔵庫が開かない。まな板を置くとシンクが埋まる。結局コンビニとスーパーの惣菜ばかり。食費が月8万円。自炊してたら4万円で済んだはず。この差、年間48万円。3年で144万円。家賃の節約分なんて簡単に吹き飛ぶ。
プロのヒント
東京で部屋を探すなら、家賃だけじゃなく「実質コスト」を計算しろ。管理費、共益費、駐車場、更新料、火災保険、保証会社利用料。全部足すと家賃の10〜15%増しが本当の月額だ。
初期費用は「敷金礼金ゼロ」の物件を探せ。最近は増えてる。UR賃貸なら敷金礼金仲介手数料なし。初期費用が家賃1ヶ月分くらいで済む。3年で引っ越すなら、初期費用の差だけで10万円以上変わる。
通勤時間もコストだ。俺は片道35分だった。往復70分×250日=約292時間/年。3年で876時間。これを時給1,500円で換算すると131万円分の時間。遠い場所の安い部屋より、近い場所の高い部屋の方が実質安いこともある。今の俺は8万円の部屋に引っ越して通勤15分。時間の余裕ができるだけで生活の質が全然違う。
コンビニ飯のコストに注意しろ。狭いキッチンで自炊を諦めると、食費が倍になる。家賃で浮いた分を食費で使ってたら意味がない。引っ越す前にキッチンの広さは必ず確認しろ。
更新料を忘れるな。2年ごとに家賃1ヶ月分を更新料として取られる。これがあるから「安い家賃でも長く住むと損」になる。3年以上住むなら、更新料なしの物件がいい。
よくある間違い
最大の失敗は「家賃だけで物件を決める」こと。俺がまさにそれだった。6万円という数字に飛びついて、築年数も方位もキッチンの広さも妥協した。結果、電気代が月に5,000円増え、食費が月に4万円増えた。家賃で浮いた分なんて最初からなかった。
二番目は「初期費用をローンで払う」こと。不動産屋が「初期費用も分割できますよ」と提案してくる。でも金利がつく。38万円を12回払いにすると、総額で2〜3万円増える。安くない部屋をさらに高くするだけだ。初期費用は現金で払える範囲の物件を選ぶのが正解。
三番目は「実家より安いから」という理由で妥協すること。実家の2LDKと東京の1Kを比べること自体が間違ってる。住む場所の条件が違う。東京で「快適に暮らせる最低限」を基準にして、そこから予算を逆算するのが正しい順番だ。
四番目は「2年で引っ越すつもり」と言い聞かせて妥協すること。俺も最初はそう思ってた。でも引っ越すのめんどくさくて3年住んだ。2年で引っ越すつもりなら、なおさら初期費用の安い物件を選ぶべきだ。そうでないと、引っ越しコストが毎回30万円かかる。