iDeCo確定拠出年金:月2.3万×20年で税優待60万、でも手数料に注意

iDeCoは節税になるのは事実。でも手数料と元本保証ではないリスクを含めて計算すると、思ったほど甘くない。35歳の俺が退職金計算機で試算した本当のリターン。

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約1400語
2026/4/1
35歳になってから「老後資金」が気になり始めた。年金だけじゃ足りないという話をあちこちで聞く。iDeCo(確定拠出年金)は節税効果があっておすすめ、と金融雑誌やYouTubeでよく見る。でも実際にいくらお得なのか、手数料はどれくらいかかるのか、計算した人が周りにいなかった。 俺は35歳、東京都内のメーカーで働く会社員。年収620万円。妻と子ども2人。iDeCoを始めるかどうか迷っている。老後資金として、月々いくら積み立てて、いくらになるのか。節税効果はいくらなのか。退職金計算機を使って、徹底的に計算してみた。 結論から言うと、iDeCoは節税効果がある。でも「手数料」と「投資リスク」を含めると、思ったほど劇的にお得ではない。始めるなら、仕組みを理解した上で始めるべきだ。この記事では、俺が計算したすべての数字を公開する。

使い方

俺の前提条件。35歳・会社員・年収620万円。iDeCoの掛金上限は月23,000円(会社員の場合)。60歳まで25年間積み立てる。 まず節税効果から計算する。俺の所得税率は10%+住民税10%=20%。iDeCoの掛金は全額所得控除だ。月23,000円×20%=月4,600円の節税。年間55,200円。25年間で1,380,000円。これが節税効果だ。この金額は確実に戻ってくる。投資リターンとは別だ。 次に運用リターンを仮定する。iDeCoは投資信託で運用する。俺が選ぶとしたら、eMAXIS Slim 全米株式インデックス。過去10年の平均リターンは年約12%だが、将来は低めに見積もって年5%とする。 月23,000円を年利5%で25年積み立てると: 元本合計:23,000 × 12 × 25 = 6,900,000円 運用収益:約5,620,000円 合計:約12,520,000円 税優待1,380,000円を含めると、実質的なリターンは約13,900,000円。元本690万円に対して倍返し。 ここで手数料を計算する。iDeCoの手数料は: 初期手数料:0円(SBI証券や楽天証券なら無料) 口座管理手数料:月171円(SBI証券の場合。国民年金基金連合会へ104円+信託銀行へ67円) 投資信託の信託報酬:年0.1〜0.2%(eMAXIS Slim) 25年間の口座管理手数料:171円 × 300ヶ月 = 51,300円 25年間の信託報酬(概算):平均残高約350万円 × 0.15% × 25年 = 約131万円 手数料合計:約136万円。意外と多い。でも退職金計算機で計算したリターン560万円に対して136万円の手数料は、運用コストとしては標準的だ。

プロのヒント

一番重要なのは「iDeCoは60歳まで引き出せない」ということだ。25年間ロックされる。急な出費には使えない。この「流動性のなさ」が最大のデメリットだ。俺の場合、子どもが大学に入る時期と重なる。学費が必要な時に引き出せないのは痛い。だからiDeCoは「全額」を老後資金に回せる余裕がある人向けだ。 受取時の税金にも注意。60歳で受け取る時、退職所得控除が使える。25年掛けた場合の控除額は800万円。つまり退職金として800万円までは非課税。それを超える部分は退職所得税がかかる。俺の計算だと受取額は約1,250万円。控除後の課税対象は450万円。税率は5.5%程度(退職所得控除後)。約25万円の税金。 証券会社選びで口座管理手数料が変わる。SBI証券や楽天証券は月171円。銀行系は月300〜500円。25年で10万円以上違う。必ずネット証券を選べ。 掛金は無理のない範囲で。月23,000円は年間276,000円。俺の手取り月40万円の5.7%。生活に影響がないレベルだが、子どもが小さいうちは教育費がかかる。最初は月10,000円から始めて、収入が増えたら増額するのも手だ。

よくある間違い

一つ目は「節税=儲かる」と混同することだ。節税効果は年5.5万円。これは確実にお得だ。でもiDeCoの本体は「投資」だ。元本保証ではない。2008年のリーマンショックの時、株式投資信託は一時40〜50%下落した。iDeCoで全額株式にしていると、残高が半分になる可能性がある。退職金計算機で下落シナリオも試算すべきだ。 二つ目は「手数料を確認しない」ことだ。銀行窓口でiDeCoを勧められた場合、手数料が高い投資信託を提案されることがある。信託報酬1%の商品を25年持つと、0.15%の商品と比べて利益が200万円以上減る。必ず低コストのインデックスファンドを選ぶこと。 三つ目は「ボーナスをiDeCoに全額回す」ことだ。掛金は月額制。ボーナス月に多く積み立てることはできない。年間276,000円が上限だ。ボーナスで老後資金を作りたいなら、つみたてNISAを併用する。合わせて年間最大約140万円を非課税で運用できる。 四つ目は「60歳で一括受け取りする」ことだ。一括だと退職所得税が一気にかかる。分割で受け取る(年金形式)と、公的年金等控除が使えて税金が安くなる。俺の場合、5年分割なら税金がほぼゼロになる。受け取り方法も最初から検討しておけ。

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